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裏風俗ぶらり旅

日本全国を旅する風俗評論家・岩永文夫氏が各地の裏風俗や温泉、酒、うまいもの、観光地などを紹介する旅情いっぱいのコラムです!

18.熊本(熊本県)

キャンセル待ちは当たり前!完全予約制の桃源郷

飲み屋で耳にした「幻」の店

熊本市の街並み
熊本市の街並み

記者が、そのソープランドの名前を初めて聞いたのは、もう三十年近く以前のことになるだろうか。

 熊本市内の盛り場の新市街にあるソープのなかに全国的にも通用するほどのグレードの高さを誇る店があるというのだ。ともかく泡姫の質も、そのテクニックもピカイチだという。さらにそのうえ、なかに上って遊ぶことがとても難しい店でもあるらしい。

確かその店名には、グループサウンズが流行った頃の懐かしいヒット曲の名前が、まんま付いているという。

なんてことを福岡の中洲にある飲み屋で、たまたま耳にして興味を持ったのが始まりであった。さらに耳をそばだてていると、その店は完全会員制で完全予約制の、まるで幻のようなソープランドだという話。 

三十年間変わらない安心システム

これは面白い事を聞いたとばかりに、早速次の日に熊本へと出かけたのである。それが記者と、そのソープとの出会いであった。 そして驚くべきことに、なんと店は現在でも三十年前とほとんど同じシステムで、料金もほとんど変えずに営業を続けているのである。まず予約の電話をかけてみよう。

すると電話口に出たスタッフ氏は、丁寧な口調で、最初にこちらの会員番号を聞いてくる。こんなソープランドほかにはまず無いのでは。それでもって、会員でないと言おうならば「当店は完全会員制なので」と早速断わりにかかる。これにもビックリ!だ。

なにしろ、なんとか会員になっても、遊びの予約はその日の午前11時半からしか受け付けない。それも当然のことながら、一気に皆さんが予約をしようとするから、なかなか電話が通じないのだ。それでもなんとか通じて「夕方あたりに遊びたいのだが」と言ってみると「はい それでは5時にご来店ください」なのだ。時間帯がきっちり決まっていてそれ以外の時間だと「ご遠慮ください」になってしまう。

タイムスケジュール一つをとっても、ともかく店本位というか、泡姫本位というか無駄のない時間組みになっている。だから、お嬢が安心して仕事ができる、ってことはお客も安心して遊べるってことだ。

イッパツだけじゃすまされない?

スタッフ氏に案内されてエレベーターで泡姫の待つ階へ降り立つと、そこには三つ指を突いて床に額がつくのではと思えるほど深々と頭を下げて迎えてくれるお姫様が!出迎え方も凄ければ、プレイの内容もスンゴイ!でもこれを微に入り細に書くことは記者としては、ちょいと恥ずかしくて書けません。

ともあれワンラウンド90分のなかで「少なくとも3〜4回は満足してもらいます」と豪語する彼女たちだけあって、そのテクニックはまったく「御見それしました」なのだ。

ところで気になるのは、お遊びの料金なのだが時間90分でたしか4万4000円だったと思う。これだけの技術と泡姫たちのルックスをもってして、このお値段とは記者はいつも感激する!別に比較するつもりはなくとも東京あたりの高級店と称する店の料金や、お嬢の質を思い浮かべると、こちらはやはりスゴイね。だから記者は熊本に行ったら他のフーゾクには、ほとんど行かないのだ。

それはそうとして、会員でなければどうしても遊べないこの店の会員になるには、ベストなのは既に会員になっている人の紹介があれば文句なしでOKである。でもそんなツテがない時はキャンセル待ちを利用しよう。

それも平日の午後2時半の時間帯だと、結構キャンセルが出たりして、スルリッと入店できることがある。一度入れれば、もうアナタは会員なのだ。物はためし試みてみる価値はあるだろう。

楽しみイロイロ旨いものでも舌鼓

切り口が藩主細川藩の家紋にそっくり?
切り口が藩主細川藩の
家紋にそっくり?

でもって熊本で遊ぶとしたなら、ご当地の美味いものを充分に堪能してからにしよう。こちらには旨いものが目白押しなのである。まず酒から行くと記者お勧めの酒は「香露(こうろ)」という個性豊かでまろやかな地酒。阿蘇の伏流水で作られている。「香露」があれば万々歳の記者なのだ。

それと「美少年」という本来は味の良い酒であるのに、いわくのついてしまった酒もご当地にはある。1700年代から続く地元の銘酒なのだが、2009年に起きたあの汚染米事件でアヤをつけてしまったのである。以前は、何か祝い事があるたびに記者は「これ私の酒です」と冗談か真か分からないけれど、お使い物にしていた酒である。現在では「美少年酒造」から「火の国酒造」と蔵元の名前も変えて新たに頑張っているようだ。しかし気がつけば、もはや記者のほうが美少年でなくなってしまったので、最近はお使い物には使っていません。悪しからず。

酒が酒ならば食い物にも素敵なものが揃っているのが熊本である。まず一番に挙げるのが馬のレバーだ。この肉なのにシャリシャリとした食感は絶品である。とあわせて阿蘇の馬刺し。そして海のほうに目を向ければ天草灘で獲れる真鯛。どちらも酒の肴としては遜色(そんしょく)のない逸品だ。さらに記者の好みとして言えば、辛子レンコンがある。

とまあ、御当地・熊本の楽しみはイロイロとあるのだ。九州新幹線も全線開通したようだし、一つ熊本に出かけてみるのもEかな。

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